喘息のはなし

気道リモデリングとは?予防と治療

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気道

気道リモデリングがどういうものなのかは、気管支喘息の患者さんは、是非知っておいた方が良い知識です。 また、気道リモデリングを予防する方法も知っておくべきです。 なぜなら、「気道リモデリング」という状態になってしまうと、喘息の難治化を招いてしまうからです。

この記事では、気道リモデリングの恐ろしさや、予防する方法などを解説していきます。

気道リモデリングってどういう状態?

気管支喘息は、気管支の炎症で気道が狭くなってしまう病気です。

気道リモデリングと呼ばれる状態になっていなければ、吸入ステロイドやβ2刺激薬などの薬に反応して、狭くなってしまった気道は広がります。 気道が狭くなってしまっても、元に戻ることができるわけです。

ところが、気道リモデリングと呼ばれる状態になってしまうと、薬を使用しても広がりにくくなってしまうのです。

気管支喘息 気道が狭くなっても、薬で広がる。
気管支喘息

気道リモデリング
薬を使っても広がりにくい。

すごく簡単に表現すると、気道が狭い状態で固まってしまったイメージです。

どうして気道リモデリングになってしまうの?

気道リモデリングは「動脈硬化」をイメージすると分かりやすいと思います。 動脈硬化はドロドロの血液や高血圧などが原因で血管の壁に負担がかかったり、傷ついたりを繰り返すことで、動脈の壁が分厚くなり伸縮性を失った状態です。

気道リモデリングは、炎症によって気管の細胞が繰り返し傷つけられることで、気管の壁が分厚くなっていき、伸縮性を失ってしまった状態です。

体の防衛反応

気道リモデリングや動脈硬化で見られる「繰り返し傷つけられると硬くなったり分厚くなる」という反応は、体のあちこちで見られます。 皮膚の炎症である湿疹や皮膚炎も、繰り返すと皮膚が硬くなっていきます。 「繰り返し傷つけられると硬化する」というのは体の多くの部分で起こる、防衛反応のひとつと考えられます。

気道リモデリングの気管で起こっていること

気道リモデリング状態の気管ではどういうことが起こっているのか、もう少し詳しく見ていきましょう。

① 基底膜の線維化

基底膜の線維化

気管の内側の壁に近いところにある「基底膜」という膜が線維化し、分厚くなっていきます。 基底膜の線維化の程度が進行するほど、喘息の重症化や気道リモデリングの重症化が進んでいくことが知られています。

② 血管が集まる

血管が集まる

傷ついた細胞を治すために、血管が多く作られます。 血管が沢山集まったりすることも、気管の壁が分厚くなる一因と考えられています。

③ 気管支平滑筋が太くなる

気管支平滑筋が太くなる

気管支の壁の中にある筋肉の細胞が増え、筋肉が分厚くなっていきます。

喘息の人はみんな気道リモデリングが進行するの?

喘息の患者さんは、多かれ少なかれ、気道リモデリングが進行しています。

健康な人でも、歳を取るにつれて肺機能が低下していきますが、喘息の患者さんは、健康な人よりも肺機能が低下しています。 気道のリモデリング化が、肺機能の低下が大きい原因と考えられています。

しかし、人によって気道リモデリングの進行スピード、重症化のスピードや程度は異なっています。

気道リモデリングのリスクが高い人とは?

喘息の患者さんでも、気道リモデリングが進行しやすい人とそうでない人がいます。

気道リモデリングが起こりやすい人、高リスクな人はどんな人なのでしょうか。

一つの可能性として示されているのが『気道の過敏性』です。

健康な人に比べ、喘息の患者さんは、気道の過敏性が30倍〜100倍も高いことが知られています。

「30倍〜100倍」というところがポイントで、同じ喘息という病気でも、気道の過敏性の程度は人によってかなり異なっているわけです。

気道の過敏性が高ければ高い人ほど、高齢になったときの「一秒率」の低下が起きやすく、肺機能の低下が大きいことが分かっています。 気道リモデリングが進行しやすい・進行しにくい、という差も、気道の過敏性が関係していると考えられています。

気道リモデリングは治る? 治療法は?

気道リモデリングが進むにつれ、喘息は難治化していきます。 「難治化」という言葉どおり、薬に対する反応が鈍くなり、改善しにくくなっていきます。

気道リモデリングに対する治療法は、まだ確立されていないのが現状です。

気道リモデリングは吸入ステロイドで予防できる

喘息の患者さんは、気道リモデリングが進行しないようにしていきたいですね。

私も気道リモデリングのことを知って、「これは怖いなぁ、なるべく進行させたくないなぁ」と思いました。

幸い、気道リモデリングの進行は、吸入ステロイドで抑えられることが既に判明しています。

喘息と診断されると、吸入ステロイドで喘息のコントロールをしていきますが、それは気道リモデリングの予防にもなっているわけです。

気管の炎症を繰り返したり、発作を繰り返すことで気道リモデリングは進行していきますので、普段から吸入ステロイドで喘息コントロールをしていくことが大切ですね。

私は仕事から帰ったときに吸入ステロイドを吸うようにしているので、仕事が休みの日は吸入を忘れてしまうこともあるのですが、気道リモデリングのことを知って「休みの日も薬を忘れないようにしなければ」と改めて思いました。

まとめ

  • 気道リモデリングは、薬を使っても、気道の収縮が改善しにくくなった状態です。
  • 吸入ステロイドで喘息のコントロールをすることは、気道リモデリングの進行を抑えることとイコールです。
  • 医師に言われた通り、吸入ステロイドを忘れずに使うことが大切です。

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