大人の喘息体験記

喘息患者の麻酔

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麻酔

2011年2月、股間の部分にできていた『脂肪腫』を摘出する手術を受けました。

MRIなどの検査結果では、「緊急に摘出しなければならないものではない」という診断だったのですが、結構大きなのものに育っていたことと、医師から、

  • 放置しても大きくなるだけ。 大きくなると摘出手術が面倒になることがあるので、適当な大きさの時に摘出した方が良い(小さすぎても摘出しづらいとのこと)。
  • まれに悪性化する場合がある。

と、摘出を勧める話があったので、手術を受けることにしたわけです。

喘息患者の場合、麻酔には気をつかう

脂肪腫を摘出する手術は、局所麻酔で行う日帰りでの手術が一般的です。

しかし私の場合、できた場所が「股間」(はっきり書くと、睾丸の横あたり)で、デリケートな場所にあるため、局部麻酔ではダメで、『しっかり麻酔をして手術することが必要』で、3日程度の入院も必要ということでした。 背中とか、あまり敏感でないところは、ちょっと大きな脂肪腫でも局部麻酔で可能だそうです。

麻酔は、入院後、麻酔科医の診察を受けて「全身麻酔」か「下半身麻酔」で行うことになりました。 下の画像は、手術の前に受け取った説明書類の一部です。

手術の説明書類の一部

(手術の開始予定時刻のところに「ON CALL」と書いてありますが、私は午後の手術だったので、「手術室の準備ができたら呼ばれる」という意味です。)

ここでちょっと問題になったのが、私が喘息患者である、ということです。

全身麻酔の場合、手術をやりやすくするため「筋弛緩剤」を使います(手術中、筋肉が「ピクッ」と動いたりしないように)。

筋弛緩剤を使うと、呼吸も止まるため、気管に人工呼吸用の管を挿管します。

この気管挿管の影響で、喘息発作が起こる場合があるそうです。

私の場合、手術の担当医(形成外科の医師)から、「喘息のかかりつけ医に、全身麻酔でも問題がないことの診断書をもらうよう」に言われ、提出しました。

下半身麻酔になった

手術の一日前に入院し、麻酔科医の診察を受けた結果、「下半身麻酔」で行うことになりました。

また、手術室に喘息吸入薬の「アドエア」も持参することになりました。

手術室への移動

手術室へは看護師の方に付き添われながら、自分で歩いて行きました。 同じ病室で、大腸の手術を全身麻酔でした方も、歩いて行ったそうです。 看護師に聞いてみると、昔はストレッチャーに寝て手術室に運ばれていましたが、今は自分で歩いて行くことが多いそうです。

付き添いの家族と別れ、手術室の扉を入ると、まず、がらんとした、大きな部屋がありました。 そこで、病棟担当の看護師から、手術室担当の看護師に引き継がれました。

患者の取り違え防止のため、腕に巻いていたバーコードの読み取りで確認、自分で氏名を言い、手術の内容も言うなど、徹底した本人確認が行われました。 その後、手術用の帽子を被って、自分の手術が行われる手術室に、また歩いて移動しました。

手術を受けた病院は、大きな総合病院で、手術室が8室もあります。 自分の手術室に入る前、他の手術室のドアの窓から、手術している様子がちらっと見えました。

私の手術は、皮下腫瘍の摘出で大手術ではないので、そんなに大きな部屋ではないのですが、それでも、かなり大きな部屋に感じられました。 大きなテレビモニタには、私の名前やレントゲン写真が写されており、天井からは、テレビで良く見る、大きな無影灯がぶらさがっています。

早速手術台に横にさせられましたが、この手術台、普通のベッドと全く違っていて、とても細いものです。 手術台に上がってから、再度、本人確認がありました。

手術室

上の写真は手術室のサンプル写真ですが、私が手術を受けた部屋も、全体が緑色でした。

下半身麻酔

手術台に寝て、いろいろな機械を体に取りつけた後、下半身麻酔が開始されました。

下半身麻酔に加えて、眠る薬を使うかどうかの選択があったのですが、手術中の様子を知りたかったので、眠る薬は使用しないことを選択しました。

下半身麻酔は、腰の骨の間に針を刺します。 前回虫垂炎の手術の時には、この注射がとても痛かった記憶があるのですが、今回はその注射の前に、その部分に局所麻酔をしたので、全く痛くありませんでした。

麻酔の注射をしてすぐ、足が痺れる感覚がちょっとあり、その後、全く感覚が無くなりました。

「足が存在しなくなる」感じです。 足の指を動かそうとしても、指の存在自体が感じられないので、「動かそうとすること自体ができない」ような感じでした。

足の感覚が無くなっても、しばらく手術は始まりませんでした。 「抗生剤を流しているが(点滴から入れているが)、気分は悪くないか」と聞かれたりしました。 血圧など、全身の状態に問題ないこと、落ち着いていることを確認するために、時間がとられているように感じました。

手術の様子

麻酔をしてしばらくしてから、手術が開始されました。 私は下半身の感覚が全くなく、何も感じませんでした。 気持ちの余裕もあり、手術室の様子を見回したりしていました。

印象に残っていること

  • 壁の上の方に、「麻酔時間」と「手術時間」を表示する結構大きなデジタル時計があって、麻酔を行ってからの時間と、手術を開始してからの時間がカウントアップされていたこと。
  • 麻酔科医の先生がずっと付き添ってくれていたこと。
  • 定期的に自動で血圧が測られていたこと。
  • 無影灯を始め、天井からいろいろぶら下がっていたこと(床に置くタイプだと邪魔だったり、万が一倒してしまうとマズいから?)
  • 天井に開いていた手術室用のエアコン(?)と思われる通気口(手術室の空気はかなりクリーンに保たれているらしい。 手術室内の気圧は外の気圧より高くなっていて、外から細菌など汚れた空気が流入しないようになっているらしい)。
  • 看護師の方が、頻繁に声を掛けてくれたこと。
  • もしかしたら点滴からリラックスする薬が投与されてたのかもしれません。手術が始まるまではとても緊張していたのですが、いつのまにか、とても気分が落ち着いていて、何かとても楽しい気持ちがしていました。
  • 形成外科の先生と外科の先生で手術が行われたのですが、とても落ち着いた感じで手術が進行していったこと。

一番痛かったこと

一番痛かったのは、手術後の「おしっこ」です!

下半身麻酔後、「おしっこの管」が入れられていました。

おしっこの管は、手術翌日の昼ごろ抜いてもらったのですが、それからしばらく、おしっこの時に激痛が走りました。。。丸一日位、痛かったです!

後日、ちょっと調べてみたのですが、おしっこの管は膀胱まで入っているそうです。 膀胱内でバルーンを膨らませ、抜けなくしているとか。

「抜くときに激痛」という人もいるようですが、私の場合は抜くときは「にゅるっ」とした感覚だけで、特に痛みはありませんでした。

組織検査の結果

手術で摘出された脂肪種は組織検査が行われ、事前の予想通り、「悪性所見は無し」という結果でした。

これから麻酔を受ける喘息の方へ

喘息患者の方でこれから麻酔を受ける方、特に全身麻酔を受ける方は、『麻酔中に発作が起きたらどうなるの・・・』など、心配なこともあるかと思います。

私も全身麻酔になる可能性があったので、麻酔のことを素人なりに調べましたので、ちょっとしたアドバイスです。

喘息患者であることを主治医に伝える

手術の際は既往症を聞かれると思いますが、喘息患者であることをしっかり伝えることが大切です。 私も喘息持ちであることを伝えたことで、喘息の主治医の診断書を提出したりと、麻酔上の配慮をしてもらえたと思います。

麻酔科医はずっと立ち会う?

病院によっては、執刀する外科医が麻酔を行ったり、手術中は麻酔科医が立ち会わないケースがあると聞きました。 これは患者側の極めて個人的な意見ですが、麻酔科医によって麻酔が実施され、かつ、手術開始から終了まで麻酔科医が立ち会ってくれる手術が安心なのではないかと思います。

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