大人の喘息体験記

喘息患者の肺機能検査【2017】検査結果の見方と意味

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肺機能検査2017

2017年4月24日に、かかりつけの病院で肺機能検査を受けました。

肺機能検査の結果、医師から『喘息で良く見られる検査結果です。 気管支末梢の空気の通りが悪くなっています。 治療はこのまま継続していきましょう。』と言われました。

具体的には、気管支の末梢の方の空気の通りを示す数値が、予測値の約50%程度ということです。

実は、当サイトの記事のネタにしたかったので、自分でも検査結果に興味があり、素人なりに調べたかったので、検査結果のコピーをいただいてきました。

この記事では、私の検査結果を元に、肺機能検査の各数値の意味を調べて解説していきます。

肺機能測定結果

下の画像は、2017年4月の肺機能検査の結果の全体です。 体重などは気にしないでください。。。

呼吸機能検査報告書(2017年4月24日)

検査報告書の上の方に検査結果のサマリーが表示されています。 「COPD : Stage 0」と「換気障害 : 正常」の部分です。 それ以降は測定結果の具体的な数値やグラフが表示されています。

最初に、検査結果のサマリー部分について、見ていきましょう。

COPDの検査結果

COPD結果サマリー

上の画像は、COPD(慢性閉塞性肺疾患)の検査結果のサマリーです。

COPDの検査結果は、「FVC」「FEV1.0」「FEV1.0%」「%FEV1.0」という種類の測定結果が元になっています。 それぞれの数値の意味と検査結果の見方を解説していきます。

FVC - 努力肺活量

努力肺活量(FVC)

FVCは「努力肺活量」で、思いっきり息を吸った状態から、思いっきり息を吐き出したときに、吐き出すことができた息の量です。 私の場合は「3.68リットル」の息を吐き出すことができました。 予測FVCは「4.61リットル」ですから、予測FVCを100とした場合の私のFVC(%FVC)は80%です。 非常にがんばって吐き出したのですが、予想の80%という成績でした。

FEV1.0 - 1秒量

1秒量(FEV1.0)

FVCのうち、最初の1秒間で吐き出すことができた息の量が「1秒量(FEV1.0)」です。 私の場合は、最初の1秒間で「2.97リットル」の息を吐き出すことができました。 予測1秒量は「3.92リットル」ですから、予測FEV1.0を100とした場合の私のFEV1.0(%FEV1.0)は76%でした。 ちょっと低目ですね。。。

FEV1.0% - 1秒率

1秒率(FEV1.0%)

一秒率は、FVCに対するFEV1.0の割合です。 私の場合は以下の計算になります。

1秒率(FEV1.0%) = 2.97 ÷ 3.68 = 0.80706 ≒ 80.71%

COPDを診断する上で「1秒率」は大切な指標で、1秒率が70%未満だと、COPDなど閉塞性の呼吸器障害が疑われます。

COPD検査結果の見方

COPDの結果グラフの縦軸は「1秒率」、横軸は「1秒率の予測値に対する割合(%1秒率)」です。

COPD結果サマリー2

私の場合は1秒率(FEV1.0%)が80%で、1秒率の予測値に対する割合(%FEV1.0)が76%ですから、上のグラフの通りの位置に「●」が表示されているわけですね。

COPDの各Stageの病期は以下の表の通りです。

Stage %FEV1.0
Stage Ⅰ
軽度の気流閉塞
80%以上
Stage Ⅱ
中等度の気流閉塞
50%以上、80%未満
Stage Ⅲ
高度の気流閉塞
30%以上、50%未満
Stage Ⅳ
極めて高度の気流閉塞
30%未満

(参考:COPD情報サイト「COPDの検査と診断、重症度判定」

私の場合、%FEV1.0は80%未満ですが、FEV1.0%が80%なので、「Stage 0(正常)」に分類されています。

「FEV1.0」と「FEV1.0%」と「%FEV1.0」の違い

今までの解説で触れているのですが、改めて「FEV1.0」と「FEV1.0%」と「%FEV1.0」の違いをまとめておきます。

  • FEV1.0は1秒量。
  • FEV1.0%は1秒率。
  • %FEV1.0は、年齢などから予想される1秒率を100とした場合の、1秒率の割合。

以前、初期の肺気腫と言われたのですが・・・

2009年に肺にブラ(肺胞が壊れてできた袋)があると言われ、CTを撮影して「初期の肺気腫」と言われたのですが、今回の肺機能検査では「%FEV1.0」は低いものの、「FEV1.0%」は正常範囲なので、COPDの検査結果は「正常」に分類されています。

ちょっと、どう解釈していいのか分からないのですが、喘息の治療で吸入ステロイドを使用し続けているので、進行を抑えられているのかもしれません。

換気障害の検査結果①

換気能力結果サマリー

上の画像は、総合的な換気能力のサマリーです。

この検査結果は、左側の箱のようなグラフと、右側のレーダーチャートに分かれています。 それぞれについて、元になっている検査項目の数値の意味と結果の見方を調べました。

最初に、左側のグラフを詳しく見ていきます。

換気障害の種類と程度のグラフ

このグラフは、「FEV1.0%」と「%VC」の値を元に作られています。 「FEV1.0%」は上で解説した「1秒率」ですね。 「%VC」の意味を解説します。

 

VC - 肺活量

下の画像は、VC(肺活量)の測定値です。

vc-肺活量

VC(肺活量)は、ゆっくり最大まで息を吸った後、普通に限界まで吐き出したときの、吐き出すことができた息の量です。 今回の検査では「3.8リットル」の息を吐き出すことができました。 しかし、予測VCは4.73リットルですから、「%VC」は「80%」になります。 %VCの基準値は80%ということなので、今回の検査ではギリギリ正常範囲という結果でした。

換気障害の種類と程度を表すグラフの見方

換気障害の種類と程度を表すグラフの縦軸は「FEV1.0%」、横軸は「%VC」です。

今回の検査では、「FEV1.0%」は「80.71%」、「%VC」は「80%」ですから、グラフ上の「○」はその位置にあります。

換気障害の種類と程度のグラフ2

う〜ん、、でも、このグラフは違和感がありますね。。 グラフの中にある横ラインと縦ラインは、ちょうど真ん中に引かれていますから、一見「50%」のラインのように見えます。 しかし、このラインは50%のラインではなく、基準値を示すラインのようです。

換気障害の種類と程度のグラフ3

FEV1.0%の基準値は70%、%VCの基準値は80%ですから、上のグラフのようになるでしょう。

拘束・閉塞・混合って?

今回の肺機能検査では、かろうじて「正常」のところに「○」が入っていますが、「拘束」というところにギリギリに迫っています。 ちょっと気になるので「拘束・閉塞・混合」の意味を調べてみました。

拘束

  • 肺の弾力性の低下(肺が広がりにくくなっている)
  • 肺の容量の低下
  • 考えられる病期の例:肺線維症、じん肺、間質性肺炎、肥満

閉塞

  • 空気の通り道が狭くなる
  • 考えられる病期の例:COPD、気管支喘息

混合

  • 拘束と閉塞の両方を含む状態

私の場合、気管支喘息なので「閉塞」の方にグラフが寄るのではないかという気がするのですが、今回の検査では「拘束」の方に寄っています。 肥満だからでしょうか。。。

換気障害の検査結果②

次に、右側のレーダーチャートの方を見ていきます。

呼吸機能のレーダーチャート

実はこのグラフの中に、冒頭に書いた『喘息で良く見られる検査結果です。 気管支末梢の空気の通りが悪くなっています。』『気管支の末梢の方の空気の通りを示す数値が、予測値の約50%程度』という測定結果が表れています。

グラフに描かれている内容を見ていきます。

このグラフは「FVC」「FEV1.0」「PEFR」「V50」「V25」の測定結果の値と予測値の差を一目で見られるグラフです。(なので「%FVC」「%FEV1.0」「%PEFR」「%V50」「%V25」の値ということになります。)

呼吸機能のレーダーチャート

「%FVC」と「%FEV1.0」は今までの説明で出てきました。 「%FVC」は「80%」、「%FEV1.0」は「76%」です。

PEFR

PEFR-ピークフロー

PEFRは「ピークフロー」です。 ピークフローは思いっきり息を吐き出した時の「最大の息の速さ」で、今回の検査では、「1秒間に11.79リットル」という結果になっています。 予測値が「10.80リットル」なので、「%PEFR」は「109%」となっています。

ピークフローは主に太い気管支の閉塞状態を示すので、今回の検査結果では気管支の太い部分の閉塞は見られない、ということになると思います。

V50

V50は思いっきり息を吐き出したとき、努力肺活量の50%時点(努力肺活量のうち、50%の空気が肺に残っている時点)の息の速さです。 グラフには表示されていますが、測定結果の数値には表示されていません。

V25

V25は思いっきり息を吐き出したとき、努力肺活量の25%時点(努力肺活量のうち、25%の空気が肺に残っている時点)の息の速さで、気管支の末梢(細い部分)の閉塞状態を示します。

V25

測定結果は「V25/HT」となっています。 これは「V25」を身長で割った値で、予測値の53%と低目です。

レーダーチャート上のV25も、他の測定項目に比べて低目になっています。

レーダーチャート上のV25

V25が低いということは、気管支の細い部分が閉塞気味ということで、気管支喘息の患者で良く見られる結果だそうです。

今回の肺機能検査の結果から見た気管支の状態

今回の肺機能検査で見える気管支の状態は、

  • 気管支の太い部分に閉塞は見られない。
  • 気管支の細い部分が閉塞気味(予測値の約50%程度)。

ということになると思います。

今回の肺機能検査の測定結果まとめ

最後に、今回の肺機能検査の各測定値をまとめます。

VC系(普通の肺活量系)

VC系

VC「肺活量」

思いっきり息を吸った後、ゆっくり限界まで吐き出した空気の量。

今回の結果:3.8リットル
%VC:80%

TV「一回換気量」

普通に呼吸をした時の「吸った空気」と「吐いた空気」の量。

今回の結果:1.09リットル

IRV「予備吸気量」

安静にして普通に呼吸をした時の吸気量から、さらに吸気できる量。

今回の結果:1.51リットル

ERV「予備呼気量」

安静にして普通に呼吸をした時の呼気量(吐き出した量)から、さらに呼気できる量(吐き出せる量)。

今回の結果:1.2リットル

IC「最大吸気量」

安静にして普通に呼吸をして吐き出し終わった時から、思いっきり息を吸った時の量。

今回の結果:2.61リットル

FVC系(努力肺活量系)

FVC系

FVC「努力肺活量」

思いっきり息を吸った状態から、思いっきり息を吐き出したときに、吐き出すことができた息の量。

今回の結果:3.68リットル
%FVC:80%

FEV1.0「一秒量」

思いっきり息を吸った状態から、思いっきり息を吐き出したとき、最初の一秒間で吐き出すことができた息の量。

今回の結果:2.97リットル
%FEV1.0:76%

FEV1.0%「一秒率」

思いっきり息を吸った状態から、思いっきり息を吐き出したとき、最初の一秒間で吐き出すことができた息の割合(FEV1.0 ÷ FVC)。

今回の結果:80.71%
%FEV1.0%:95%

PEFR「ピークフロー」

思いっきり息を吐き出した時の最大の息の速さ

今回の結果:11.79リットル/1秒間
%PEFR:109%

MMF「最大中間呼気速度」

思いっきり息を吐き出した時、25%吐き出した時点から75%吐き出した時点の間の、呼気速度の平均。

今回の結果:2.84リットル/1秒間
%MMF:67%

V25/Ht

思いっきり息を吐き出した時、努力肺活量の25%時点(努力肺活量のうち、25%の空気が残っている時点)の息の速さを身長で割った数値。

今回の結果:0.5リットル/1秒間/メートル
%V25/Ht:53%

※当記事は、病院からいただいた肺機能検査結果表の内容を、自分でも理解しようとして調べたものです。 誤った内容がありましたら、問い合わせフォームからご指摘いただければ幸いです。

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